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文化十五年（一八一八）四月五日生。
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『伏見宮日記』文化十五年四月五日
一、今申剋、姫宮御方【幾佐宮】御誕生被為在候。尤益御安泰被為成候也。但御産母御召仕梅崎。
一、右ニ付、従父宮御方【貞敬親王】御新誕様江被進物如左。
御守刀 一腰
御服 一領
以上
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「幾佐宮」
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文化十五年（一八一八）四月十一日、「幾佐宮」（きさのみや）と稱號が定められる。
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『伏見宮日記』文化十五年四月十一日
今日、御誕生之姫宮御名被進。奉稱幾佐宮御方。御七夜御祝義被為在候。
一、御祝儀被進被下物等、
御所様ゟ幾佐宮様へ
御名 一臺 中鷹三ツ折同紙上包
御襁褓（【右傍注】 犬張子一對添） 一臺 中鷹二枚重竪目六添
干鯛 一箱
･････
一長わた代南鐐三片 御実母
御まな代同 壹片 梅崎へ
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文政二年（一八一九）十二月十日、髪置、箸初。
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『伏見宮日記』文政二年十二月十日
一、幾佐宮樣御髪置御祝。
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一、幾佐宮樣御喰始御祝。
･････
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文政三年（一八二〇）十二月十一日、色直。
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文政六年（一八二三）二月二十五日、深曾木。
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文政十年（一八二七）二月七日、紐直。
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文政十三年（一八三〇）十一月十九日、鐵漿始。
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『伏見宮日記』文政十三年十一月十九日
一、今日依吉辰（･････）･････ 幾佐宮樣御鉄漿始。･････
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天保四年（一八三三）六月十六日、月見の儀。
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『伏見宮日記』天保四年六月十六日
一、幾佐宮樣今日御月見御祝儀爲在候也。
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天保十二年（一八四一）十月十二日夜、出奔し、十月十七日、兄（實は從子）勸修寺門跡濟範親王（のちの山階宮晃親王）と共に播州姫路へ密行。
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少外記平田家記録 K61-85 『平田家日次記』天保十二年十月二十日庚子
一、右前日十二日夜右御入輿之姫君【東明宮】御姉君當年廿五歳ニ爲成給御方【幾佐宮】、與御乳人共ニ出奔給、御行方不相知。宮之御騒動愁傷不大方。此節先内蜜【密】ニ而諸方江分レ人御穽〓【穿鑿】最中云々。併何以傳奏廻ヲ武邊江御屆、從武邊之吟味ナラテハ難知由專風聞區候。予昨日關知于實。希代珎事、前代未聞、誠奇怪畏入之至也。尤關東御發輿之前晩御混亂中故出給口不相知云々。誠宮之御騒動而已ニアラズ、京家之瑕瑾。速ニ内々ニ而出現給樣奉祈事也。雖無益、任筆次記于是矣。
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『定祥卿記』天保十二年十月廿五日
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『定祥卿記』天保十二年十月廿七日
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少外記平田家記録 K61-85 『平田家日次記』天保十二年十月廿九日己酉
一、伏見宮姫君【幾佐宮】去十二日出奔給ニ付御内分ニ而色々雖御吟味不相知給ニ付、無詮方武邊江御屆ニ相成、從武邊與力同心等諸方江手分、依吟味漸々頃日出現給云々。然ル處、勸門主【濟範親王】右姫君ト御譯有之御同伴、伏見ゟ御乘舩、播州明石迄參給之處、明石ニ而與力同心奉追付、奉迎歸由風聞。誠ニ前代未聞、絶言語珎事。勸門主侍兩人召具給。於姫君ハ御乳人ト兩人、都合五人ニ而御出給内【由】云々。何分御調中云々。如何。
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天保十二年（一八四一）十二月二十五日、靈鑑寺宮 法山宗諄のもとに御預となることが定められる。
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『伏見宮日記』天保十二年十二月六日
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『伏見宮日記』天保十二年十二月廿五日
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天保十二年（一八四一）十二月二十九日、靈鑑寺宮 法山宗諄のもとに御預となり、靈鑑寺に移る。
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「幾佐姫」
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天保十三年（一八四二）七月二十二日、伏見宮より除籍（削系傳）、剃髪、瑞龍寺室に籠居すべき旨が、武家傳奏より傳達される。
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『伏見宮日記』天保十三年七月廿二日
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『聰長卿記』天保十三年七月廿二日
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少外記平田家記録 K61-85 『平田家日次記』天保十三年七月廿三日
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天保十三年（一八四二）七月二十三日、靈鑑寺より瑞龍寺に護送され、出家、瑞龍寺に籠居。以後、死歿に至るまで、瑞龍寺門跡 瑞正文院日尊の監督下に置かれる。
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『伏見宮日記』天保十三年七月廿三日
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『瑞龍寺日記』天保十三年七月廿三日
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『聰長卿記』天保十三年七月廿三日
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『聰長卿記』天保十三年七月廿四日
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少外記平田家記録 K61-85 『平田家日次記』天保十三年七月廿五日
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『聰長卿記』天保十三年七月廿六日
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萬延元年（一八六〇）六月二十二日死亡。喪を秘す。
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萬延元年（一八六〇）六月二十三日、養生の名目で遺体を東山の善正寺に移す。
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萬延元年（一八六〇）六月二十五日、善正寺に葬られる。法號「省心院」。同日、發喪。四十三歳。
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『瑞龍寺日記』萬延元年六月廿五日
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『伏見宮日記』萬延元年六月廿五日
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『瑞龍寺日記』萬延元年六月廿六日
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『伏見宮日記』萬延元年六月廿六日
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『平成新修 旧華族家系大成 上巻』四六頁に「萬延元、六、二五薨」とある。
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『雲上御系譜』皇族篇 二四頁に、「萬延元年六月二十二日薨四十三歳」とある。
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(故)「幾佐宮」
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元治二年（一八六五）正月二十八日、伏見宮に復籍する。
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『續愚林記』元治二年正月廿六日壬戌
伏見式部卿宮息女幾佐姫先年有不行状被除彼宮系、其後早世了。此度中宮寺宮【尊澄成淳】愁訴ニ付復系之事從尹宮【朝彦親王】被願申。依之所存有無可申出旨殿下被命之旨、昨日從當番六條黄門被傳示之。無異儀旨彼黄門ヘ申入了。
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『九條家記』元治二年正月二十六日
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『實愛卿記』元治二年正月廿六日
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『伏見宮日記』元治二年正月廿八日
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『言渡』元治二年正月廿八日
故幾佐宮先年被除伏見家系圖候處、此度復系之事尹宮【朝彦親王】願之通今日被聞食候由、武傳被屆。
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『伏見宮日記』元治二年正月晦日
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（故）「幾佐姫」の同母妹 中宮寺宮 尊澄成淳が「幾佐姫」の赦免・復籍を愁訴、成淳の病が危急に及び、朝彦親王［賀陽宮］が請願し、勅許された。
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明治三十一年（一）四月十六日、善正寺（京都市上京區岡崎町）より相國寺伏見宮墓地に改葬。
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『伏見宮日記』明治三十一年四月十七日
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『皇親録』総務課 明治三十一年「御改葬濟御屆」
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