『親王・諸王略傳』資［資繼］

今日、賀茂祭也。･････次近衞使資繼朝臣。次典侍車。･････

『花園天皇宸記』元亨元年四月十八日辛酉

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元亨四年（一三二四）三月二十二日、左近衞權少將となる。

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正中三年（一三二六）二月十九日、從四位下に敍される。

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嘉暦元年（一三二六）八月六日、左近衞權中將となる。

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嘉暦元年（一三二六）十二月十六日、從四位上に敍される。

資繼王

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嘉暦二年（一三二七）八月十七日、父資茂王（八月十八日薨）の讓りにより、神祇伯に任じられる。

※	『公卿補任』嘉暦四年（己巳）非參議從三位「資繼王」に「正中･････同二八十七神祇伯（元左少將）」とあるが、誤りであろう。

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嘉暦三年（一三二八）五月八日、正四位下に敍される。

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嘉暦四年（一三二九）二月十二日、從三位に敍される。

『公卿補任』嘉暦四年（己巳）非參議從三位「資繼王」

本名定仲。二十二叙。神祇伯。

父故從二位資茂王。母。

永仁五十十四叙爵（于時定仲）。嘉元三正廿侍從。德治二十一一從五上。文保二十六任右少將（于時資繼）。元應二十廿二正五下。正中元三廿二左少將。同【ﾏﾏ】二八十七神祇伯（元左少將）。同三二十九從四下。嘉暦元八六左中將。同十二月十六日從四上。同三五八正四位下。

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元德二年（一三三〇）正月十三日、播磨權守を兼ねる。

『公卿補任』元德二年（庚午）非參議從三位「資繼王」

神祇伯。正十三播磨權守。

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元弘元年（一三三一）十月二十八日、神祇伯を免じられる。

『公卿補任』元德三年（辛未）非參議從三位「資繼王」

神祇伯。播磨權守。十廿八止伯。

『公卿補任』元弘二年（壬申）非參議從三位「資繼王」

播磨權守。

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元弘三年（一三三三）五月十七日、後醍醐天皇の詔により、神祇伯に復される。

『公卿補任』正慶二年（癸酉）非參議從三位「資繼王」

[元弘三年]五月十七日詔神祇伯如元。播磨權守。

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元弘四年（一三三四）正月五日、正三位に敍される。

『公卿補任』元弘四年（甲戌）非參議從三位「資繼王」

神祇伯。正月五日叙正三位。

『公卿補任』建武二年（乙亥）非參議正三位「資繼王」

建武三年（一三三六）十一月二十五日、神祇伯を免じられる。

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『公卿補任』建武三年（丙午）非參議正三位「資繼王」

神祇伯。十一月廿五日止伯。

『公卿補任』建武四年（丁丑）非參議正三位「資繼王」

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康永元年（一三四二）七月十四日、神祇伯に還任。

今日宣旨到來。公有卿本座事、資繼王神祇伯事、僧【儒】職事等也。宣旨注左。
･････
【裏書】
　口宣一紙獻之。早可被下知之状如件。
　　　　七月十四日　　　　　　　　　　按察使^判
　　　　　大外記文亭
　康永元年七月十四日　宣旨
　　正三位資繼王
　　　如舊宜任神祇伯
　　　　　藏人頭右近衞權中將藤原隆持^奉
　跪請
　　宣旨
　　正三位資繼王
　　　如舊宜任神祇伯
　右宣旨早可被下知之状、跪所請如件。師ー誠恐頓首謹言。
　　　　康永元年七月十四日大外記中原師ー^奉
　　正三位資繼王
　正二位行權大納言兼陸奧出羽按察使源朝臣通冬宣奉勅、件人宜爲如舊任神祇伯者。
　　　　康永元年七月十四日大外記中原朝臣師ー^奉

『師守記』康永元年七月十四日癸未

【頭書】
今日資繼王任神祇伯宣旨、則行吉□持向之云々。

『師守記』康永元年七月十六日乙酉

『公卿補任』暦應五年（壬午）非參議正三位「資繼王」

[康永元年]七月十四日還任神祇伯。

『大日本史料』第六編之七、康永元年七月十四日「北朝、前權中納言淸水谷公有ニ本座ヲ聽シ、正三位資繼王ヲ神祇伯ニ還任ス、」

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康永二年（一三四三）八月二十七日、從二位に敍される。

『公卿補任』康永二年（癸未）非參議正三位「資繼王」

神祇伯。八月廿七日叙從二位。

『公卿補任』康永三年（甲申）非參議從二位「資繼王」

『公卿補任』康永四年（乙酉）非參議從二位「資繼王（四十七）」

『公卿補任』によると康永四年（一三四五）における年齡は四十七であるが、逆算すると一二九九年生となり、初敍の永仁五年（一二九七）より後となるので、この年齡は誤りであろう。以下、同じ。

『公卿補任』貞和四年（戊子）非參議從二位「資繼王（五十）」

『公卿補任』貞和五年（己丑）非參議從二位「資繼王」

『公卿補任』貞和六年（庚寅）非參議從二位「資繼王（五十二）」

觀應二年（一三五一）十月、武家の執奏により、神祇伯を免じられる。

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『公卿補任』觀應二年（辛卯）非參議從二位「資繼王（五十三）」

神祇伯。十月日止職（武家執奏）。[※正平六年]十二月日（本定）。〔園太暦十一月廿六日條云常【當】職事南方被還任云々〕

『大日本史料』第六編之十五、觀應二年十月是月「北朝、神祇伯資繼王ヲ罷ム、」

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正平六年（一三五一）十一月二十六日、後村上天皇により、神祇伯を復される。

伯二位資繼王來。當職事南方被還任。然而地下不承諾云々。

『園太暦』正平六年十一月廿六日「伯還補事」

『公卿補任』觀應二年（辛卯）非參議從二位「資繼王（五十三）」

『大日本史料』第六編之十五、觀應二年十一月是月「資繼王ヲ神祇伯ニ還任ス、」

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正平六年（一三五一）十二月、北朝の三種の神器を「僞器」として回收した。

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『園太暦』觀應二年十二月九日「月次祭・内侍所御神樂・三種靈寶事、自南方被仰事」

月次祭并内侍所御神樂、三種重寶事被下勅書。即書請文遣竹中了。
　條々載事書遣之、殊可被申沙汰。･････又三種事所存同載折紙。頗爲新儀。爲之如何。以虚器被准正體。神慮叵測。先資繼卿可預置之條、可爲折中之儀乎。後日資繼卿持參なとハ不可有子細歟。御神樂事、公卿所作殊本意也。神慮掲焉。奇瑞等候。･････
　一、三種事
　　爲虚器之上、雖不能左右、又非可聊爾者歟。可被渡便宜所。神祇伯資繼卿可預置之條可宜乎。･････

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『園太暦』觀應二年十二月十八日「昨日南山勅書申請文事」

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　^{折紙、入道一品筆也。} 　　三種事
　神祇伯資繼卿、參仙洞可申出。其間事、殊可令計申沙汰給矣。

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『園太暦』觀應二年十二月廿二日「三種器渡御相談伯卿事」

伯卿【資繼王】入來。内侍所・劒璽間事談之。･････
今日伯卿【資繼王】來。對面。三種器渡御間事談之。神官奉仕此事先規不覺悟、迷惑可爲何樣哉。若次將嘉宜可者。予云。此條誠不審。但具忠朝臣先日仰詞者、件三種於正物者、皆南方御所御所帶也。京都御坐虚器之條勿論也。然而先皇【後醍醐天皇】擬神器被渡獻之上、一兩代爲寶被用了。不被改其儀之條不可然之間、今可被渡之旨被申之。但不可爲先々渡御體、伯卿【資繼王】參仕申賜之、渡申私宅、自彼具忠朝臣奉具可參彼御所云々。且如神祇令者、践祚條中臣奏天神壽詞、忌部上神璽鏡劒云々。神官可奉仕之條非無一儀云々。就此儀有沙汰歟之旨示之。彼卿【資繼王】云。其條委細猶不能之間（【傍注】私了簡歟）之上、於先規者曾不存知之上、如時服詮【全】分不相具之旨【間】、今日出仕申出之條更不可叶。所詮可及闕如這。一門少將入道源惠【源康通か】子息號康淸【源】小男有之。早被宣下次將、可令參懃云々。顯方【資繼王の子】孫【？】當職也。而喪母服假中歟。仍難叶上者、件康淸【源】事可有計沙汰云々。此問答之間、具忠朝臣入來。相共談此事。伯卿【資繼王】云。「近衞司闕腋帶弓箭可參歟如何」者。予云。「爲本儀者勿論、如今沙汰儼其儀之條、還可違時議歟。只奉入伯卿私宅上者、雖著束帶縫腋、不可帶弓箭歟。毎事省略勿論哉」。具忠云。不能左右。此條具所令勅定也。然而爲奉舁内侍所御辛櫃、駕輿丁所召儲也云々。
御劒璽可奉加入、内侍所御辛櫃歟旨有問題。其器虚實者不知。内侍所御辛櫃奉開之條、爭可然哉。用意新長櫃奉納之可宜哉。尤可然。可令用意之旨具忠示之。其用意事又兩人談之。康淸【源】參入奉出内侍所、又奉出劒璽。具忠朝臣兵土【士か】奉守護可渡之。康淸自閑路可歸宅云々者、仙洞儀次將一人祗候可渡之旨支度之處、次將還無領状云々。仍東面評定所簾内御机上可被案劒璽。壺切又可被置便宜所。可取之人參進可給之歟云々。而於今日者伯卿故障、明日可令參康淸【源】云々。･････

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『園太暦』觀應二年十二月廿三日「劒璽・内侍所渡御事」

今日劒璽・内侍所被渡御云々。･････

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久米邦武『訂正増補大日本時代史南北朝時代史』（早稲田大學出版部、大正五年（一九一六）二月）六五三頁

〔北朝茲に三世に及ぶ〕　後醍醐帝の和を講じて叡山より還御の時に、授けられたる神器は皆眞物に非ず、北朝これを傳へて三世に及ぶ、北畠淮【准の誤植】后建議し、神祗【祇の誤植】伯に命じて收むべしといふ、因て中院具忠を京師に遣はして劔璽を收めしむ、【十二月】廿三日神祗【祇の誤植】伯資繼持明院に至り、三器（謂ゆる僞器）壺斬劔を小櫃に納めて持歸り我が第に置き、日を越えて具忠これを奉じて還りければ公卿みな帳【悵】恨せり（園太暦）、

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正平七年（一三五二）正月五日、後村上天皇により、あらためて從二位に敍される。

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『園太暦』正平七年正月五日

於南方御所被行敍位。
正二位藤原實守　　從二位源通冬　　　　資繼王
　　　藤原實淸　　從三位藤原公冬　　　藤原光有
　　　藤原正雄　　正四位下源定能　　従四位上源顯成
從四位下源顯氏　　　藤原隆兼　　　　正五位下藤原季定
　　　　源通春　　從五位上藤原隆世　從五位下藤原光氏
　　正平七年正月五日

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觀應三年（一三五二）、後村上天皇の敗退により、神祇伯復任は解消する。

◎	『公卿補任』觀應三年（壬辰）非參議從二位「資繼王（五十四）」

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延文二年（一三五七）閏七月十日、神祇伯に還任。

『公卿補任』延文二年（丁酉）非參議從二位「資繼王（五十九）」

壬七月十日還補神祇伯。

『大日本史料』第六編之二十一、延文二年閏七月十日「北朝、從二位資繼王ヲ神祇伯ニ還補ス、」

『公卿補任』延文三年（戊戌）非參議從二位「資繼王（六十）」

貞治六年（一三六七）正月六日、神祇伯を免じられる。

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『公卿補任』貞治六年（丁未）非參議從二位「資繼王（六十八）」

神祇伯。正月六日辭伯。

『公卿補任』貞治七年（戊申）非參議從二位「資繼王（七【ママ】十九）」

『公卿補任』應安二年（己酉）非參議從二位「資繼王（七十）」

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應安四年（一三七一）四月[廿四日]、薨去。

『公卿補任』應安四年（辛亥）非參議從二位「×資繼王（七十三）」

四月〔廿四し〕日薨。