康資王


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『 親 王 ・ 諸 王 略 傳 』
　　康 ［康資］

フレームなし

工事中
□ 康資王　やすすけ
　
【出自】
　淸仁親王の子となる。
　[花山院]二世孫王。
　實は源朝臣延信（もと延信王。淸仁親王の男子）の男子。
　
【母】
　高階朝臣成順の女子。
　　「康資王母（伯母）」の項を見よ。
　
【經歴】
● 一〇四一年（長久二年）生。
※ 『顯廣王記』安元二年十二月五日丙子條と康資王の任神祇伯年から逆算。
● 天喜四年（一〇五六）正月五日、從四位下に敍される。十六歳。
◎ 白川本『賜姓例並褰帳女王之事』（資宗王著歟）賜姓例「康資王」
天喜四年正月五日、敍從四下（以二□【二世カ】直□【直敍カ】康平元年）。同六年七月卅日、任右京權大夫。
　　※「康平元年」は、「同六年」への注が竄入したものか。
● 天喜六年（一〇五八）七月三十日、右京權大夫に任じられる。
◎ 白川本『賜姓例並褰帳女王之事』賜姓例「康資王」
● 康平二年（一〇五九）十月二十二日、神祇伯に任じられる。十九歳。
◎ 『顯廣王記』安元二年十二月五日丙子
除目也。讓伯於大夫【仲資王】了。朝恩無極也。年廿。位從五位上也。父祖十九歳任之。僕【顯廣王】於七十任之後、十二年于今也。年齡者高祖之例、位者僕例歟。
● 延久二年（一〇七〇）十一月七日までに從四位上に敍され、備前權守を兼任する。
◎ 宮内廳書陵部所藏『壬生古文書』延久二年十一月七日付「神祇官解」
從四位上行伯兼備前權守「【自署】康資王」
● 寛治四年（一〇九〇）九月二十日、卒去。五十歳。
◎ 『尊卑分脈』「寛和」
◎ 『神祇伯補任』
◎ 『白川家譜』「康資王」尻付（『大日本史料』第三編之一、九〇二頁所引）
實延信男。擬祖父親王子。神祇伯。從四位上。右京權大夫。
母高階成順女。寛治四九廿薨【ﾏﾏ】ス、
　
【逸事】
● 笙の名匠、豐原時元の三人の弟子の一人。時元から「代の末の人の師として善悪を聞き知るのは伯【康資王】である」と称されたが、時元は、「入調」は康資王に敎えなかった、という。
◎ 『續教訓抄』巻第十一上「吹物部」
又云。時元カ弟子三人也。伯（康資王）、筑前守（兼俊）、刑部丞（源義光）也。時元カ云ク。代ノ末ノ人ノ師トシテ善惡ヲ聞知ンハ伯【康資王】也。殘ル（ノ[イ]）輩ニヲイテハウケス。是傀儡ノ笛トソ申ケル。其故ニ師ノ敎サル手ヲ意略ニ吹也。シカリトイヘトモ、伯【康資王】ニモ入調ヲハ不ﾚ敎、ヨク秘シケル也。
　
【書跡】
● 宮内廳書陵部所藏『壬生古文書』延久二年【一〇七〇】十一月七日付「神祇官解」（『續左丞抄』、『平安遺文』古三、一〇七三頁下）に「從四位上行伯兼備前權守「康資王」」と自署がある。
　
工事中 【康資王母（伯母）】
 　
【子女】
　○ 源朝臣仁子［鳥羽院の即位式の褰帳女王］（のち仁子女王か）
　○【堀河院の典侍】【源朝臣仁子と同一人か】
　□ 源朝臣顯康（もと顯康王か。のち顯康王か）【源朝臣顯房の子となる】
　□ 顯資王
　□【猶子か】顯廣王【源朝臣顯康の子】
　
【文獻等】
● 『稿本花山天皇實録』 一九五～一九六頁 「皇曾孫康資王」
● 『大日本史料』第三編之一、九〇〇～九〇二頁、寛治四年九月二十日「神祇伯從四位上康資王卒ス、」

　
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更新日時： 2020.05.09.
公開日時： 2010.04.17.
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