『親王・諸王略傳』貞［貞永］

貞永王

●

八二五年（天長二年）以降の誕生である可能性が高い。

※	『續日本後紀』承和十三年十二月丁亥條には「左京人六世王」とのみあり、有位者であるとは記されていない。延暦十五年（七九六）十二月九日より、滿二十一歳で自動的に嫡子の六世王は正六位上となり、庶子の六世王は正六位上となったので、承和十三年（`八四六`）十二月二十日の時點において有位者でなかったとすれば、その時點において未だ滿二十一歳に達していなかったと考えられる。

●

兄と考えられる豐宗王・豐方王らと共に、天長十年（八三三）十二月七日、淸原眞人を賜姓され、その後、屬籍を復した可能性が高い。

◎

『續日本後紀』天長十年十二月己丑

左京人六世王豊宗・豊方等七人、賜姓淸原眞人。

※

『續日本後紀』承和十三年十二月丁亥條の賜姓淸原眞人記事に、貞永の名は七番目に擧げられており、賜姓された十二人が兄弟であるとすれば、貞永は五世某王の七男であると考えられる。天長十年（八三三）十二月七日に淸原眞人を賜姓されたのは、五世某王の嫡子であると考えられる豐繩王を除く、豐宗王・豐方王ら庶子七人であると考えることができるので、貞永は、この七人の中に含まれていた可能性が高い。

^*淸原眞人貞永

●

承和十三年（八四六）十二月二十日、淸原眞人を賜姓される。

◎

『續日本後紀』承和十三年十二月丁亥

左京人六世王豊繩・豊宗・豊方・豊道・潔河・淸雄・貞永・淸宗・氏吉・貞宗・吉宗・安宗等王十二人、賜姓淸原眞人。