『親王・諸王略傳』氏［氏宗］

□ 氏宗王

【出自】
　田原天皇（志貴親王。天智天皇の男子）の男子春日親王（春日王）の後裔。
　左京人。
　元慶九年（八八五）二月十五日に惟原朝臣を賜姓された峯兄・峯行・峯良・峯安・峯依・峯永の父。
　四世以下。六世王か。

※	當時、四世王、五世王、嫡子である六世王には蔭位は正六位上、庶子である六世王には蔭位は正六位下。よって、正六位上である氏宗王は四世王・五世王・六世王のいずれかであると考えられる。また、氏宗王の諸子には王號がないので、彼らが六世以上である可能性は低い。従って、氏宗王は六世王である可能性が高い。

◎	『日本三代實録』仁和元年二月十五日辛丑

【經歴】

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元慶九年（八八五）二月十五日までに正六位上となり、大舍人助に任じられる。

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『日本三代實録』仁和元年二月十五日辛丑

左京人大舍人助正六位上氏宗王男峯兄・峯行・峯良・峯安・峯依・峯永、正六位上氏世王男後實（^イ俊實）、正六位上濱並王男有相、正六位上彌並王男善益・秋實・秀範・春淑、正六位上富貞王男恒並・恒世・今恒・淨恒・良並・恒身・恒秀等十九人、賜姓惟原朝臣。其先出自田原天皇之後春日親王也。

【子女】

【備考】

●	鈴木眞年『百家系圖稿』巻十「天智天皇御流」は、「高田王（春日親王ノ子）」の子である「近海王【もと「池原王」と書いたのを抹消して横に書き直してある】」の子である「美努王」の子と作している。
●	中田憲信『皇胤志』には不見。