有雄王 / 清原有雄


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『 親 王 ・ 諸 王 略 傳 』
　　有 ［有雄］

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□ 有雄王
　
　のち淸原眞人有雄
　
【出自】
　貞代王の男子。
　天武天皇の「五代之孫」即ち五世王。
　舍人親王の玄孫か。
　
【經歴】
有雄王
● 正六位上に敍される。
● 天長五年（八二八）、式部卿葛原親王の推擧により正親佑に任じられる。
◎ 『日本文德天皇實録』天安元年十二月戊子
● 天長七年（八三〇）正月七日、正六位上から從五位下に敍される。
◎ 『類聚國史』巻九十九「職官」四「叙位」四、天長七年正月壬午
[授]正六位上津守王・有雄王從五位下。
◎ 『日本文德天皇實録』天安元年十二月戊子
● 承和六年（八三九）正月七日、從五位下から從五位上に敍される。
◎ 『續日本後紀』承和六年正月庚申
從五位下有雄王、岡於王並從五位上。
● 承和七年（八四〇）正月三十日、越前守に任じられる。
◎ 『續日本後紀』承和七年正月丁未
[以]從五位上有雄王爲越前守。
● 承和九年（八四二）三月十六日、玄蕃頭に任じられる。
◎ 『續日本後紀』承和九年三月辛亥
從五位上有雄王爲玄蕃頭云々。
● 中務大輔に轉任。
◎ 『日本文德天皇實録』天安元年十二月戊子
● 承和十年（八四三）正月十二日、攝津守に任じられる。良吏として治績あり。
◎ 『續日本後紀』承和十年正月辛丑
[以]從五位下【上】有雄王爲攝津守。
◎ 『日本文德天皇實録』天安元年十二月戊子
● 承和十年（八四三）十一月十六日、校畿内田使攝津次官となる。
◎ 『續日本後紀』承和十年十一月庚子
任校畿内田使。･････ [以]參議從四位上藤原朝臣助爲攝津長官、國守從五位下【上】有雄王爲次官。･････
● 承和十四年（八四七）正月七日、從五位上から正五位下に敍される。
◎ 『續日本後紀』承和十四年正月甲辰
[詔授]從五位上有雄王正五位下。
● 嘉祥二年（八四九）正月七日、治國の功により、正五位下から從四位下に敍される。
◎ 『續日本後紀』嘉祥二年正月壬戌
[詔授]正五位下有雄王從四位下。
◎ 『日本文德天皇實録』天安元年十二月戊子
● 嘉祥二年（八四九）正月十三日、出雲守に任じられる。
◎ 『續日本後紀』嘉祥二年正月戊辰
從四位下有雄王爲出雲守。
● 嘉祥二年（八四九）二月二十七日、肥後守に任じられる。
◎ 『續日本後紀』嘉祥二年二月壬子
從四位下有雄王爲肥後守。
淸原眞人有雄
● 嘉祥二年（八四九）二月二十七日から仁壽四年（八五四）正月七日までの間（嘉祥三年（八五〇）歟）、淸原眞人を賜姓される。
◎ 『日本文德天皇實録』天安元年十二月戊子
● 仁壽四年（八五四）正月七日、從四位下から從四位上に敍される。
◎ 『日本文德天皇實録』齊衡元年正月壬辰
[授]從四位下淸原眞人有雄從四位上。
● 仁壽四年（八五四）十一月二十七日、肥後守に任じられる。
◎ 『日本文德天皇實録』齊衡元年十一月戊申
從四位上淸原眞人有雄爲肥後守。
● 天安元年（八五七）十二月二十五日、卒去。百姓老少の哀慕すること極まりなかったという。
◎ 『日本文德天皇實録』天安元年十二月戊子
散位從四位上淸原眞人有雄卒。有雄者天渟中原羸眞人天皇【天武天皇】五代之孫也。父大監物從五位下貞代王。有雄頗有風操、尤習政理。天長五年式部卿葛原親王推擧爲正親佑。七年敍從五位下。即轉爲正。承和六年敍從五位上。七年遷爲越前守。九年爲玄蕃頭。頃而遷爲中務大輔。十一【ﾏﾏ】年爲攝津守。政有聲譽、黎庶悦服、國内安靜、倉廩盈溢。嘉祥二年縁治國之功、授從四位下。三年【ﾏﾏ】爲肥後守【ﾏﾏ】。上奏改王號、賜淸原眞人姓。仁壽四年敍從四位上。卒。百姓老少哀慕無極。
　
【備考】
※ 鈴木眞年『史略名稱訓義』（一〇九九頁）「淸原光賴（キヨハラノミツノリ）」に、「舍人親王三世少納言小倉王ノ孫肥後守有雄賜 二淸原ノ眞人ノ姓ヲ 一其八世孫兵部大輔光方ノ男ナリ」とある。

　
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更新日時： 2021.05.17.
公開日時： 2003.03.20.
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