『親王・諸王略傳』廣［廣川②］

広川王

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『親王・諸王略傳』
　　廣 [廣川②]

フレームなし

□ 廣川王　ヒロカハ

　 廣河王に同じ。

【出自】
　長田王（長親王の六男）の男子。
　天武天皇三世王
　長親王の孫。
　廣井女王の祖父。

◎

『日本三代實録』貞觀元年十月廿三日乙巳

尚侍廣井女王薨。廣井者二品長親王之後也。曾祖二世從四位上長田王。祖從五位上廣川王。父從五位上雄河王。･････

◎

『尊卑分脈』高階真人、「長親王」の子「栗栖王」の子「長田王」の子孫

　從四上　　　　　　從五上
長田王──┬廣川王──────────┐
　　　　　│　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　│從五下　　　　　　　　　　│
　　　　　└淨原王────【略】　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
┌──────────────────┘
│　　　　　　　典侍
│從五上　　　　　尚侍　從三位
└雄河王────廣井女王
　　　　　　　　貞觀元十廿三薨八十餘歳^云_々

※

『尊卑分脈』が長田王を栗栖王の子と作すのは誤り。

【經歴】

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天平神護三年（七六七）正月十八日、無位より從五位下に敍される。

◎

『續日本紀』神護景雲元年正月己巳

詔曰。今見諸王、年老者衆。其中或勤勞可優、或朕情所憐。故隨其状、並賜爵級。宜告衆諸、令知此意焉。无位依智王、篠嶋王、廣河王、淨水王、名方王、調使王、飯野王、鴨王、壹志濃王、田中王、八上王、津守王、名草王、齊階王【^金本春階王】、中村王、池原王、積殖王、高倉王、礒部王、長尾王、淨名王並授從五位下。

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寶龜二年（七七一）閏三月朔日、内禮正となる。

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『續日本紀』寶龜二年閏三月戊子朔

[以]從五位下廣川王爲内礼正。

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寶龜三年（七七二）四月二十日、丹波員外介を兼ねる。

◎

『續日本紀』寶龜三年四月庚午

[以]内礼正從五位下廣川王爲兼丹波員外介。

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寶龜五年（七七四）三月五日、備後守となる。

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寶龜五年（七七四）九月五日、内兵庫正を兼ねる。

◎

『續日本紀』寶龜五年九月辛丑

丹波介從五位下廣川王爲兼内兵庫正。

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寶龜七年（七七六）三月六日、大判事となる。

◎

『續日本紀』寶龜七年三月癸巳

[以]從五位下廣川王爲大判事。

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寶龜八年（七七七）十月十三日、因幡守となる。

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『續日本紀』寶龜八年十月辛卯

從五位下廣川王爲因幡守。

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寶龜十年（七七九）二月二十三日、再び因幡守となる。

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『續日本紀』寶龜十年二月甲午

[以]從五位下廣河王爲因幡守。

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延暦元年（八八二）九月九日、右大舍人頭となる。

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『續日本紀』延暦元年九月戊子

[以]從五位下廣川王爲右大舍人頭。

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延暦二年（八八三）正月十六日、從五位下より從五位上に昇敍。

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『續日本紀』延暦二年正月癸未

授從五位下廣川王從五位上。正六位上伊香賀王從五位下。

【子女】
　□ 雄河王

【孫】
　○ 廣井女王（雄河王の女子）

【文獻等】

●	『稿本天武天皇實録』三八九～三九一頁「皇曾孫廣川王」
●	竹内理三／山田英雄／平野邦雄編『日本古代人名辭典』第五卷（吉川弘文館、昭和四十一年（一九六六）三月） 1466頁上中「廣河王」