土御門宮 邦世親王


前頁 「 邦 ［邦仁］ 」 へ
『 親 王 ・ 諸 王 略 傳 』
　　邦 ［邦世］

フレームなし

□ 邦世親王
　
　土御門宮
◎ 吹上本『帝王系圖』（宮内庁書陵部所藏。資料番號 458 11）
　式部卿 有忠卿養君
─邦世親王───┐
　母同　　　　　│
△　　　　　　　│
┌───────┘
│
│　　早世
├─童形────┐
│　　　　　　　│
│東大　東南院　│
├─觀滿　　　　│
│　　　　　　　│
│　　比丘尼　　│
└─理長　　　　│
　　　　　　　　│
┌───────┘
│　歡喜寺
└─僧壽陵───┐
　　　　　　　　│
┌───────┘
│
└邦滿
△　兵部卿 親王
──邦世───┬邦成王
　　号土御門宮│
　　　　　　　│遁世 壽龍
　　　　　　　├土御門宮──┐
　　　　　　　│　　　　　　│
　　　　　　　│東大寺々務　│
　　　　　　　└觀海　　　　│
　　　　　　　　　　東南院　│
┌─────────────┘
└邦滿 柳原宮
　
【出自】
　邦良親王［皇太子］の二男。
　後二條院の孫。
　
【母】
　藤原朝臣定敎［花山院］の女子。
◎ 吹上本『帝王系圖』（宮内庁書陵部所藏。資料番號 458 11）
◎ 飛鳥井本・楓山本『本朝皇胤紹運録』
　
【經歴】
● 一三二二年（元亨二年）生。
※ 薨年より逆算。
● 源朝臣有忠［六條］（千種忠顯の父）を養君とする。
◎ 吹上本『帝王系圖』（宮内庁書陵部所藏。資料番號 458 11）
◎ 『本朝皇胤紹運録』
● 長らく仁和寺に籠居していたが、その後、都に移り住む。
◎ 『新千載和歌集』十七「雜歌」中
　　仁和寺に年久しく籠り居侍りけるが、都にうつり住み侍りける秋、月を見て
　　　　　　　　　　　　　　　　邦世親王
山里の秋にかこちしさびしさを都の月にながめ侘びつゝ
● 延文二年（一三五七）九月九日、立親王。（逆算三十六歳）
◎ 『園太暦』延文二年九月九日
今日平座。萬里小路中納言參仕云々。其次有立親王事。正中前坊第二皇子邦世、被蒙親王宣旨。勅別當松殿大納言忠嗣卿云々。
◎ 飛鳥井本・楓山本『本朝皇胤紹運録』
● 延文四年（一三五九）三月二十五日、兵部卿に任じられる。
◎ 『園太暦』延文四年三月廿六日
除目三ヶ夜無爲、及翌朝御前儀了。･････ 入眼萬里小路中納言。兩相公候請書云々。･････
兵部卿邦世親王
･････
　　延文四年三月廿五日
※ 『大日本史料』第六編之二十二
※ 三品式部卿になったというのは誤りか。
● 貞治二年（一三六三）閏正月二十九日、北小路町の御在所が燒亡。
◎ 『師守記』貞治二年閏正月廿九日庚子
今日未剋許、北小路町兵部卿邦世親王御在所并白雲寺燒亡。失火歟。･････
● 貞治四年（一三六五）四月十九日、仁和寺において薨逝。四十四歳。
◎ 『師守記』貞治四年四月十九日丁未 頭書
後聞。今日兵部卿無品邦世親王御事（御年四十四）。前坊邦良親王御子。後二條院御孫。水腫御惱云々。於仁和寺御事。
※ 『大日本史料』第六編之二十六
　
【子女】
　□「円」「円ー」【童形】【邦成王と同一人か】
　□ 邦成王 ［土御門宮］【「円」「円ー」と同一人か】
　□ 壽龍 ［土御門宮］
　□ 觀海 ［東南院］
　○ 理長 【比丘尼】
　
【詠歌】
● 『新千載和歌集』雜中に一首
● 『新拾遺和歌集』秋上に一首
『新拾遺和歌集』戀一に一首
　
【文獻等】
● 『稿本後二條天皇實録』二八四～二八六頁 「皇孫邦世親王」
● 森茂暁『南朝全史 大覚寺統から後南朝へ』（講談社選書メチエ334）（講談社、二〇〇五年六月）一八七～一八八頁
● 赤坂恒明「柳原宮考 ── 大覚寺統の土御門宮家 ──」（日本史史料研究会会報『ぶい＆ぶい』（無為 無為）第二十七号、日本史史料研究会、二〇一四年五月、1～22頁）

　
次頁 「 邦 ［邦正］ 」 へ
『 親王 ・ 諸王略傳 』 目次 「 は 」 へ 　『 親王 ・ 諸王略傳 』 の冒頭へ
『 日本の親王 ・ 諸王 』 の目次 へ


更新日時： 2021.01.15.
公開日時： 2013.05.06.
Copyright： Ahmadjan 2013.5 - All rights reserved.