『親王・諸王略傳』國［國康］

国康親王

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『親王・諸王略傳』
　　國［國康］

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□ 國康親王

【出自】
　仁明天皇の第六親王

【母】
　藤原朝臣賀登子

　藤原朝臣福當麻呂の女子。
　承和九年正月八日、無位より正六位上に敍される。

◎

『續日本後紀』承和九年正月癸卯

授无位藤原朝臣賀登子、小野朝臣吉子並正六位上。

　從五位上に昇る。

【經歴】

●

仁壽四年（八五四）正月七日、無品より四品に敍される。

『日本文德天皇實録』齊衡元年正月壬辰

授無品國康親王四品。

●

仁壽四年（八五四）正月十六日、上野太守に任じられる。

『日本文德天皇實録』齊衡元年正月辛丑

四品國康親王爲上野太守。

●

齊衡三年（八五六）四月二十六日、出家。時に上野太守四品。その品封は收められたが、本封と帳内資人は無品親王の例に准じて充當された。

『日本文德天皇實録』齊衡三年四月戊戌

上野太守四品國康親王落髪爲僧。爲人羸弱、不堪出仕。故避俗入道。

『日本三代實録』貞觀元年五月七日壬戌

詔人康親王辭其官爵、歸於釋侶、冝准國康親王、收其品封、但本封舊并帳内資人、准無品例充之。

●

寛平十年三月十五日、寂。

◎

『日本紀略』昌泰元年三月十五日甲申

四品上野太守國康親王薨。

◎

『一代要記』「仁明天皇」皇子「國康親王」

四品上野太守。母從五位下藤福當麻呂女。從五位上賀登子。昌泰元年三月十五日薨。

※

『稿本仁明天皇實録』「皇子國康親王」三五一頁〔按〕

本條日本紀略ニ四品上野太守トアレドモ親王入道シテヨリ既ニ四十餘年ヲ經過セリ、在俗ノ品位職名ヲ附シタルニ過ギズシテ當時恐ラク無品ナリシナルベシ、

【逸事等】

●

國康親王は、人となりが羸弱であり、出仕に堪えなかったため、俗を避けて出家入道したという。

◎	『日本文德天皇實録』齊衡三年四月戊戌

【備考】

●	一説に、兼覽王の父とする説があるが、從い難い。

【文獻等】

●	『大日本史料』第一篇之二、五七八頁、昌泰元年三月十五日（甲申）「四品上野太守國康親王薨ズ、」
●	『稿本仁明天皇實録』三五〇～三五一頁「皇子國康親王」
●	『稿本仁明天皇實録』三〇六頁「藤原賀登子」

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公開日時： 2021.09.20.

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